失業保険を一度もらうと次は何年後なのかは、次の仕事の退職理由によって違います。
- 次の仕事を自己都合で辞めた:次の仕事で雇用保険に12ヵ月以上加入していればもらえるので、最速で1年後。
- 次の仕事を会社都合で辞めた:次の仕事で雇用保険に6ヵ月以上加入していればもらえるので、最速で0.5年後(半年後)。
なお、障がい者の場合は退職理由にかかわらず、次の仕事で雇用保険に6ヵ月以上加入すればもらえます。
失業保険を一度もらうと、次はもらえないということはなく、次の仕事で支給要件を満たせば何度でももらうことができます。
この記事では、失業保険を一度もらうと次は何年後にもらえるのか…について解説します。
一度もらうと次は何年後?
- 次の仕事を自己都合で辞めた:最速で1年後。雇用保険に過去2年間のうち12ヵ月以上加入していればよいため。
- 次の仕事を会社都合で辞めた:最速で半年後。雇用保険に過去1年間のうち6ヵ月以上加入していればよいため。
失業保険を一度もらうと次は何年後にもらえるようになるのか。これは、次の仕事の退職理由によって決まることです。
次の仕事ですぐに雇用保険に加入するものとして、自己都合の場合は最速で1年後。会社都合の場合は最速で半年後になります。
つまり、次の失業保険のことは、次の仕事の雇用保険加入が判断基準となります。
「次は何年後か」というのは、今回の退職理由で判断することではありません。次の仕事の退職理由によって決まります。
一度もらうと履歴リセット
- 失業保険を一度もらうと(受給が決定すると)、いままでの雇用保険の加入履歴はリセットされる。
- 失業保険の受給が決定した場合は、一度も失業手当をもらっていなくてもリセットされる。
- リセットされるのが嫌なら、失業保険を申請しない。もしくは、受給が決定するまえに就職すれば良い。
失業保険を一度もらうと、いままでの雇用保険の加入履歴はリセットされます。
「失業保険をもらうと…」という表現をもっと正確に言うと、「失業保険の受給が決定すると…」ということです。
失業保険の受給が一度決定してしまうと、雇用保険の加入履歴はリセットされて、もとに戻すことができません。
たとえば、受給を得たあとに、まだ一度も失業手当を受け取っていないうちに就職した場合は、再就職手当に切り替えて支給されることになります。
失業保険の受給が決定すると、それまでの雇用保険加入履歴で給付日数が算定されるため、一度リセットされることになります。
なぜリセットされるのか
失業保険を一度もらうと、なぜ加入履歴がリセットされるのか。
もし、リセットされないとしたら、年齢が高くなるにつれてそのまま支給額が増えてしまうことになります。
そうすると高齢者の場合は、短期間で仕事を辞めて何度も失業保険をもらうほうが、働くよりもお得になってしまうでしょう。
失業保険の受給が決まった時点で、雇用保険の加入履歴を一度リセットするのが妥当である。というのが国(政府)の見解なのです。
リセットしないと失業保険の財源が保たないし、国民の労働意欲も下がってしまいます。
一度もらうともらえない?
- 失業保険は、次の仕事での雇用保険加入履歴が要件を満たしていれば、またもらえる。
- 次の仕事の退職理由が自己都合の場合は過去2年間に12ヵ月以上、会社都合の場合は過去1年間に6ヵ月以上の雇用保険加入があれば良い。
失業保険を一度もらうと、もう次はもらえないのではないかと心配する人もいます。
しかし、失業保険は次の仕事での雇用保険の加入履歴が要件を満たせば、何度でももらうことができます。
たとえば今回の失業保険を受給後、次の就職先で入社とともに雇用保険に加入して1年後に自己都合で退職した場合は、90日の受給資格があることになります。
次の失業保険の受給は、次の仕事の雇用保険加入が判断基準になるため、雇用保険に加入しさえすれば何度でももらうことができるわけです。
会社都合で一度もらうと
- 今回の退職理由が会社都合で失業保険をもらったとしても、次の失業保険には影響しない。
- 次の失業保険は、次の仕事での雇用保険の加入履歴が支給要件になるため。
- 次の仕事の退職理由が会社都合の場合は、過去1年間の雇用保険加入履歴が6ヵ月以上あれば受給できる。
失業保険を会社都合で一度もらうと、次の失業保険にどう影響するのか気になるかもしれません。
今回の失業保険を会社都合でもらうことは、次の失業保険に影響することではありません。なぜなら、次の失業保険のことは、次の仕事の退職理由によるからです。
勘違いしがちなのは、今回の退職理由が、次の失業保険をもらうことに影響するのではないか。というところです。
しかし、次の失業保険は、「次の仕事の退職理由と雇用保険によって受給できるかどうかが判断される」というのが正しい理解です。
自己都合で一度もらうと
自己都合の場合も同じ考え方になります。次の失業保険のことは、次の仕事の退職理由によるからです。
次の仕事を自己都合で退職した場合は、その仕事で加入していた雇用保険が過去2年間のうち12ヵ月以上あるなら支給要件を満たします。
つまり、次の仕事で雇用保険に加入していれば、その雇用保険加入履歴が要件を満たすかぎり、何度でも失業保険をもらうことができます。
失業保険は何回までもらえるのか
- 失業保険に「何回まで」という制限はない。
- 失業保険は、退職した時点で支給要件を満たしていれば、何回ももらうことができる。
失業保険は「何回までもらえる」という制限はありません。一度もらったとしても、次の仕事で雇用保険に加入して、加入履歴が支給要件を満たせばまたもらえます。
次の失業保険は、次の仕事での退職理由と雇用保険によって判断されるからです。
- 次の仕事を自己都合で辞めた:次の仕事で雇用保険に12ヵ月以上加入していればもらえる。
- 次の仕事を会社都合で辞めた:次の仕事で雇用保険に6ヵ月以上加入していればもらえる。
まとめ
- 失業保険を一度もらうと次は何年後にもらえるようになるのか。これは、次の仕事の退職理由によって決まること。つまり、次の失業保険のことは、次の仕事の雇用保険加入が判断基準となる。
- 失業保険を一度もらうと、いままでの雇用保険の加入履歴はリセットされる。
- 失業保険は次の仕事での雇用保険の加入履歴が要件を満たせば、何度でももらうことができる。
- 今回の失業保険を会社都合でもらうことは、次の失業保険に影響することではない。
- 失業保険は「何回までもらえる」という制限はない。次の仕事で雇用保険に加入して、加入履歴が支給要件を満たせばまたもらえる。