面接で転職理由を聞かれたときに、今(まで)の職場を辞めたいと思った正直な気持ちを話してしまう人がいます。「人間関係が良くなくて」「給料が低くて」などなどの不満があって辞めたいと思ったのは、たしかに事実です。
転職理由を恋愛に例えると、「なんで別れたの?」ということです。恋してる相手と付き合う前に、以前の恋人と別れた理由を聞きいておきたいと思うのは自然なことです。それは、自分が同じ過ちを辿りたくないからという潜在的な意識でもあります。
「彼女の交友関係がなんか嫌で」
「彼の給料があまりにも低くて」
といったところが本心だとしても、これから付き合う人に対してそのままには言わないものでしょう。ネガティブな本心をポジティブに上手く置き換えながら、相手に嫌われないように話したくなるはず。
企業側も、同じ気持ちで転職理由を聞いています。転職しようと思った理由が人間関係だとしても、給料への不満だとしても、企業側が確認しておきたいのは「この人と付き合っていけるかどうか」というところ。企業に嫌われないように転職理由を話すことができれば、採用に大きく近づくでしょう。
目次

なぜ転職理由を聞くのか
- また同じ理由で辞めないかどうかを懸念している。
- 業務方針や仕事内容に不満を持ちやすい気質の人だったら困る。
- 社風や就労環境に合う人なのかを判断したい。
これらを一言で言うと「定着してくれる人か」ということです。企業側が転職理由を聞いてくるのは、すぐ辞めそうな気質を持っていたら困るからです。
たとえば、
- 「忙しすぎるのが嫌でした」→「ウチの会社も繁忙期に残業が発生するんだけど。残業が増えたら辞めちゃうのかな。」
- 「給料が低いのが不満でした」→「会社の待遇にいちいち文句を言ってくる人だったらめんどくせーな。」
- 「上司が自分だけに厳しくて」→「ウチの上司がちょっと厳しく指導したら辞めちゃうのかな。」
という具合に、転職理由からその人の気質・素性を見出そうとしています。つまり、「ウチの職場と上手く付き合っていける人なのかな。」ということを知りたいわけです。
すぐ辞められると困る
企業側にとっての転職希望者は、例えるなら前科一犯です。辞めたことがある人は、また辞める可能性がある人という見方をしています。それで転職理由をどうしても知りたくなります。(※転職を悪い事と言いたいわけではありません。私は前科六犯なので何も言えません笑)
企業は、人員の採用にかなりの金額を払っています。せっかく採用したのにすぐ辞められると採算が合いません。人事も怒られるでしょう。採用した人にはできるだけ長く勤続してもらいたいというのが企業側の望みです。
1人の採用にかかる金額
求人広告費、またはエージェントに支払う報酬、人事の給料などを含めると裕に100万円は超える。
そのため、「なぜ転職をしたいと思ったのだろう。退職した理由はなんなのだろう。」というところを聞き出して、「ウチの会社で働き続けてもらえそうかどうか」を判断したいわけです。元を取ってくれる人なら採用したいと考えています。
企業も転職理由は知ってる

厚生労働省転職者実態調査の概況
なぜ会社を辞めていく人がいるのか。そんなことは企業側も分かりきっています。会社を辞めていった人からも直接聞いてきているし、転職理由のデータはさまざまな機関が公表しています。
20代の転職理由は、人間関係の悩み、仕事内容への不満、賃金への不満などが多い傾向にあります。これらはたしかに「辞めたい」と思った本心であり、転職理由として間違いではありません。
つまり、企業側でも「どうせ辞める理由はそんなところだろう」というのは見当が付いているわけです。
だから、辞めた理由を一生懸命に正当化しながら話しても、企業側は「聞きたいのはそういうことじゃないんだよね…」という気持ちでしょう。辞めようと思った理由を聞きたいのではなく、転職したいと思った動機を聞きたいのです。
転職理由ではなく転職動機
「転職の理由は何ですか?」という質問は、「転職の動機は何ですか?」と置き換えると理解しやすいかもしれません。「転職の理由」と聞くと、辞めたいと思った理由を思い浮かべがちです。
この質問には、転職に踏み切った動機を話さなければなりません。さらに、企業側が期待している「長く働いてほしい」というところに繋がるように話さなければなりません。
辞めたいと思った気持ちと、転職しようと決断した気持ちを切り離して考える必要があります。「自分が活き活きと長く働いていくためには、違う職場を探すしかないんだ。」と判断したことが転職動機になります。
転職動機は、志望動機の話にも繋がっていきます。転職動機(転職理由)と志望動機が紙芝居のように繋がったストーリーを用意できれば、企業側にわかりやすく伝えることができます。
面接で好印象な転職理由
- 自分の得意な能力を十分に発揮できる環境ではなかった。→キャリアアップ
- 身につけた資格・スキルを活かせる環境ではなかった。→スキルアップ
面接で好印象を持たれる転職理由は、自分の描くキャリアに沿った転職であるという理由です。ただ、キャリアの浅い20代前半の場合は、説得力に欠けるのが難点です。
20代の転職はキャリアアップが良い
20代の場合でも、転職理由はキャリアアップが好印象を持たれます。とくに25歳を過ぎて一通りの経験を積んできた言える年齢になると、もっと専門性を高められる環境に進みたいと考えるのは自然なことです。
今までの仕事で培った経験や技術をもとにした、将来のプロフェッショナルにつながるキャリアプランを持っていると説得力があります。キャリアプランを歩む課程で「専門性の高い環境を選んでキャリアアップしたいと考えました。(それには御社が相応しい)」という話ができれば、企業側の納得度は高いでしょう。
第二新卒はスキルアップが良い
20代前半の第二新卒の場合は、転職理由にキャリアアップを挙げるのはやや違和感があります。キャリアアップしたいと言えるほど、基礎のキャリアを積んでいないと見られるからです。
「キャリアアップを口にするのはちょっと早いんじゃないの?」というのが、20代前半に対する一般的な印象でしょう。第二新卒ならスキルアップを理由にするのが好印象を持ってもらえます。
スキルとは、仕事で培ってきたスキルに限りません。仕事とは別で取得した資格だったり、習得したスキルでも構いません。せっかく勉強して身につけた資格・スキルが今の職場では活かせない。という転職理由は、面接官も納得できる理由です。
転職活動の正攻法を学ぶ
20代で転職活動をする場合、多くの人がはじめての転職活動になるはずです。求人サイトを見ながら自分で応募していく方法を選ぶことが多いかもしれません。
面接で必ず聞かれる転職理由を含め、じつは知らないと間違ってしまう罠が転職活動には潜んでいます。転職活動の正しい方法、正攻法をあらかじめ学んでおけば、入りたい会社への採用の確度も高くなるでしょう。
転職活動の正攻法を学べるセミナーを実施している転職サービスがあります。「転職教室」や「はじめての転職」などのセミナーは、20代ではじめての転職する人にとって役立つ内容です。転職活動に入る前に知識を入れておくのが効果的です。

まとめ
- 転職理由を恋愛に例えると、「なんで別れたの?」ということ。企業側が確認しておきたいのは「付き合っていけるかどうか」というところ。
- 企業側が転職理由を聞いてくるのは、すぐ辞めそうな気質を持っていたら困るから。
- 採用した人にはできるだけ長く勤続してもらいたいというのが企業側の望み。
- 辞めた理由を一生懸命に正当化しながら話しても、企業側は納得しない。辞めようと思った理由を聞きたいのではなく、転職したいと思った動機を聞きたい。
- 面接で好印象を持たれる転職理由は、自分の描くキャリアに沿った転職。将来のプロフェッショナルにつながるキャリアプランを持っていると説得力がある。
- 第二新卒ならスキルアップを理由にするのが好印象。せっかく勉強して身につけた資格・スキルが今の職場では活かせない。という転職理由は、面接官も納得できる理由。
- 転職活動の正しい方法、正攻法をあらかじめ学んでおけば、入りたい会社への採用の確度も高くなる。転職活動の正攻法を学べるセミナーで、転職活動に入る前に知識を入れておくのが効果的。
