転職の魔王様(第8話)から学ぶ「フリーランスから正社員への転職の現実」

※本記事は広告を含みます。

第8話
あなたの人生に責任を持つことはできません

登場人物
来栖くるす
(成田凌)
転職の魔王様。転職エージェント『シェパードキャリア』の敏腕キャリアアドバイザー。左足が悪く、歩くときは杖をついている。
未谷ひつじたに千晴
(小芝風花)
新卒入社の職場でパワハラに遭い3年弱で退職した25歳の求職者。転職活動を始めたが一旦休止し、『シェパードキャリア』のキャリアアドバイザー見習いとして働くことになった。
落合洋子
(石田ゆり子)
未谷千晴の叔母で、『シェパードキャリア』の社長。転職活動を休止した千晴をキャリアアドバイザー見習いとして試用している。
ゲスト
石岡遥太
(飯島寛騎)
大学卒業後からフリーライターで現在実質フリーターの28歳。正社員を目指して『シェパードキャリア』と同時に天間の所属エージェントでも転職活動を始める。
天間てんま聖司
(白洲迅)
千晴と偶然知り合った「転職の天使様」と呼ばれているキャリアアドバイザー。求職者に紹介する前に、求人企業に自ら職場見学する営業手法を貫いている。

転職の王子様 第8話では、フリーライター(現在は実質フリーター)から正社員を目指す石岡遥太の転職活動が描かれます。

 石岡は大学卒業後からフリーライターとして働き実績も残していたが、3年ほど前からはアルバイトが主な収入になっていた。正社員を目指して転職活動を始めるにあたり、『シェパードキャリア』(来栖・千晴)と『キャリフィックス』(天間)の両社に同時に紹介を依頼する。
天間の紹介したネットメディア会社に就職するが「敏腕フリーライター」という前評判から過度に期待され、そのプレッシャーに耐えきれず2週間で退職願を出してしまう。再びキャリアに迷って『シェパードキャリア』のフォローアップ面談に顔を出す。

この回は、私自身が今の仕事で執筆をしていることもあって、ライターの石岡を自分に重ねて見てしまいました。「記事を書かなくなったのも、テクニックに頼った記事で、自分らしさを見失い、苦しくなったからじゃないですか?」というセリフは、執筆の手が止まった経験のある私にも刺さりました。

転職の魔王様 全11話の見どころ・キャスト相関図・主なロケ地

転職エージェントの併用

石岡:ちょっと待ってください。もう1社呼んでるんで。

千晴:え?もう1社?

石岡:ほら、転職エージェントって「何社か掛け持ちするのがいい」って言われてるじゃないですか?だからもう1社、大手のエージェントを利用しようかなと。
で、どうせなら手間を省くために、一緒に面談させてもらおうと思いまして。
別にいいですよね?

来栖:構いませんよ。別にダメという決まりはありません。

石岡は『シェパードキャリア』と『キャリフックス』の2社を同時に掛け持ちして転職活動しています。

驚くことに石岡は、2社を同じ場所で同じ時間に待ち合わせて同席で面談します。これはさすがに常識的とは言えません。

エージェントは掛け持ちしてもよい

転職エージェントの掛け持ちは、別になんら問題はありません。むしろ、多くの転職希望者が複数の転職エージェントを掛け持ちしているのが実情です。

転職エージェントに登録して面談に行くと、必ず「他にもご利用されているエージェントなどはございますか?」という質問をされます。

掛け持ちする際でも、大手の転職エージェントには必ず登録しておくことをおすすめします。

もし「自分は1社でいい」と思うなら、1社だけ登録して転職活動するのでも構いません。そのエージェントにしてみたら「ウチだけを頼ってくれるなって嬉しい。期待に応えよう。」という気持ちになるでしょう。

さすがに鉢合わせ面談は非常識

掛け持ちしているエージェント同士が鉢合わせるような面談は、さすがに非常識です。わざわざやる必要もわかりません。

キャリアアドバイザーも人間です。同業者とあからさまに天秤にかけられると良い気はしないものです。

キャリアアドバイザーに嫌われることは、転職エージェントを利用する上では損です。

他人ひとの気持ちに配慮できない人格」だと思うと、そんな人を紹介したい企業は無いという気分になるでしょう。

フリーランスの社会的現実

来栖:いえ、石岡さんの場合、メディア系でも出版・広告系でも未経験と見られると思います。
正確には、正社員になりたいフリーターとして選考されるはずです。

石岡:フリーター!? なんで俺が未経験なんすか!?

石岡は、新卒で就職せずにフリーランスでやってきました。しかし、3年ほど前からアルバイトが主な収入になっており、実質的にはフリーターのような働き方になっていました。

いつか会社員になる(または戻る)ことが想定されるなら、定期的に着実に実績を残すように仕事をしておく必要があります。

実績を残せていない期間は、場合によっては空白期間として見られます。面接でも「この期間は実績が無いようですが、どうされていましたか?」と聞かれるでしょう。

会社員は会社から仕事を与えられ続けて成果を出し続けることになりますが、フリーランスは自分で成果を出し続ける努力をしなければならないのが現実です。

新卒カードを手放すとは

洋子:今の社会って職歴の空白に厳しいでしょ?
そもそも新卒カードを手放した時点でレールから外れたって見られるし。

新卒カードは、大学などを卒業してすぐに(未経験でも)ポテンシャルだけで大手企業や人気企業に正社員として滑り込める人生で一度きりのプラチナカードと言えます。

日本社会では、「新卒一括採用 → 正社員 → 昇進」というレールが敷かれています。新卒には、このカードでレールを歩むチャンスが与えられています。

そのため、新卒で就職せずフリーランスを選んだ時点で、社会のレールから外れた人と見られます。

転職活動に入る前の心得

千晴:いまなら、私も少しわかるというか。
やっぱり、自分としっかり向き合わないまま転職活動をしても上手くいかないんだって。

石岡の場合は、「正社員になること」が転職の目的になっています。しかし本当は、「ライターとして自分の持ち味を活かした働き方」を望んでいます。

まず、自分が何をやりたいのか、どんな働き方を望んでいるのかを明確にして、軸として持っておかなければなりません。

軸がブレると、探す会社もブレるし、志望動機もブレるし、転職エージェントの紹介もブレるし、転職活動が思うように進まなくなってしまいます。

転職は目的じゃなく手段

転職は、問題を解決するための手段であり、目的ではありません。

問題とは、

  • 仕事の問題:面白くない。向いていない。成長の実感が無い。スキルが育たない。
  • 働き方の問題:残業や休日出勤が多すぎる。勤務時間が合わない。勤務場所が遠すぎる。
  • 人間関係の問題:上司や同僚との相性が悪い。ハラスメントを受けている。社風が合わない。
  • 将来の問題:会社の将来性に疑問。年収が上がらない。キャリアの選択肢が狭まる。

このような現職(前職)で自分が直面して困った問題、嫌だった問題が何だったのかをはっきりさせることが大切です。

問題をはっきりさせないまま転職活動をすると、転職することが目的化してしまいます。転職できても、また同じ問題に直面して苦しむことになるでしょう。

自分と向き合う3つの問い

項目 内容 具体的な問い
Will
(やりたい)
志向・夢・ワクワクすること 「どんな仕事がしたい?」「本当はどうなりたい?」「気づけば没頭してることは?」「何にモヤモヤしている?」
Can
(できる)
経験・スキル・得意なこと 「自分の武器は?」「自分にできることは?」「他人よりも得意なことは?」「人からよく頼まれることは?」
Must
(譲れない)
譲れない条件・すべきこと 「生活に必要な給与額は?」「プライベートの時間は?」「出社?リモートワーク?」「これだけは死守したいものは?」

自分と向き合うための3つの問いがあります。

  • Will(自分がやりたいこと)←「方向」を決める。
  • Can(自分にできること)←「武器」を確認する。
  • Must(自分が譲れないこと)←「足場」を固める。

転職活動をはじめるタイミングで、これらを書き出してみると「自分が転職で何を望んでいるのか」が見えてきます。

この3つは頭で考えるよりも、体験した具体的なエピソードから引っ張り出すと、書き出しやすいです。

とは言うものの、なかなか書き出すのが進まないときは、逆Must(絶対嫌なこと)から考えてみると良いでしょう。絶対嫌なことの裏返しがMustになります。