転職の魔王様(第5話)から学ぶ「20代で複数回の転職歴がある場合の心得」

※本記事は広告を含みます。

第5話

仕事に夢を見ないのはご自由です

登場人物
来栖くるす
(成田凌)
転職の魔王様。転職エージェント『シェパードキャリア』の敏腕キャリアアドバイザー。左足が悪く、歩くときは杖をついている。
未谷ひつじたに千晴
(小芝風花)
新卒入社の職場でパワハラに遭い3年弱で退職した25歳の求職者。転職活動を始めたが一旦休止し、『シェパードキャリア』のキャリアアドバイザー見習いとして働くことになった。
落合洋子
(石田ゆり子)
未谷千晴の叔母で、『シェパードキャリア』の社長。転職活動を休止した千晴をキャリアアドバイザー見習いとして試用している。
ゲスト
戸松卓郎
(葉山奨之)
新卒入社した会社で出会った交際相手を交通事故で亡くす。28歳で3社の離職歴があり、『シェパードキャリア』で3回目の転職活動を始める。
安永真奈美
(水上京香)
新卒入社した会社で戸松と出会い交際していたが、過度な残業による睡眠不足から居眠り運転をして交通事故で命を落とす。

転職の魔王様 第5話では、20代で転職回数が複数回ある人の転職活動の様子が描かれます。

戸松は、婚約していた交際相手を亡くした要因は会社側の安全配慮義務違反(過度な残業の常態化)にあったことを恨んで退職し、その後も勤めた会社で労働環境の改善を求めてはめて退職を繰り返していました。

正義感とはいえ自虐的ともとれる行動が戸松自身の人生を暗くしているのは事実であり、それを来栖に指摘されて考えを改めます。

  • 20代で数回の転職歴
  • 労働環境が悪い職場

がテーマとなっています。

転職の魔王様 全11話の見どころ・キャスト相関図・主なロケ地

20代で数回の転職歴

戸松:難しいですよね。前の転職のときも「20代なのにもう2回目の転職なんですね。」って嫌味言われたんで。
一つの会社に長居できないと「人間的に問題がある」って思われるんでしょうね。

戸松は今回の退職によって、28歳にして3回目の転職活動をすることになりました。

転職回数への理解

  • 0~1回:ノーダメージ
  • 2回:理由次第
  • 3回:限度
  • 4回以降:すぐ辞める人、長続きしない人、社会不適合者

完全にマイナスイメージ

戸松自身も、「人間的に問題がある」と見られることを認識しています。

言うまでもなく、「どうせ また すぐ 辞める人」と思われてます。「忍耐力がない」「辛抱強くない」とイメージされてしまうのは仕方ないでしょう。

そもそも書類選考に通らないという事実もあります。「20代で3社退職→問答無用」という機械的な判断でふるい落とされることも全然あり得ます。

マイナスから持ち直すケース

  • 転職の動機が一貫している場合。
  • 成果や実績を出している場合。

転職の動機が一貫していると、「戦略的な転職」と見てもらえることがあります。

同じ業界でステップアップしているような場合や、同じ業種でスキルアップしている場合などです。

また、成果が出ていることがわかるなら、その成果を評価してもらえます。

成績として数字に出ていたり、表彰されたり、商品などの形になっていたり、実績を見える形で証明できる場合です。クリエイターなら作品やポートフォリオが実績の証明になります。

あとは戸松のように、労働環境が悪かったため被害を回避したという場合や、倒産や事業撤退などで退職を余儀なくされた場合も、事情を汲んでくれるでしょう。

転職歴を同軸で説明する

千晴:転職回数が多いというのは一見するとマイナスですが、でもそういう理由があるのであれば見え方は変わってくると思います。

転職の回数が多くても、その転職歴が同じ軸にある場合は見え方が変わってきます。

同じ職種が軸(ステップアップ)

同じ職種で転職していたので経験やスキルが積み上がって成長しているケースです。専門性の高い分野の仕事はこのケースに当てはまりがちです。

1社目では基礎的な業務を経験し、2社目では実務的な環境で経験を積んできました。事業規模の関係でこれ以上の成長機会が限られていたので転職に踏み切りました。御社で腰を据えてこれまでの経験を活かしたいと考えております。

基礎から実務を経て、次は御社へ…というステップアップする様子が見える説明の仕方です。求人企業の懸念点は「働き続けてくれるか」というところなので、「御社で腰を据えて」と不安を払拭すれば完璧です。

自分の夢や目標が軸(キャリアプラン)

自分の目標や夢を実現するために、えて転職しながら異なる経験を積むことをキャリアプランとして持っていたケースです。

自分はもともとアプリケーション開発をしたいという目標がありました。1社目ではデータベースを扱う業務、2社目ではフロンエンドに携わりました。この経験を御社のアプリケーション開発に活かせると考えています。御社で目標を実現したいです。
それぞれの企業では異なる職種だったが、それらの経験の集積を次の仕事に活かせると説明できれば、求人企業側も納得できます。

自分の成長が軸

マンパワーでビジネスが成り立つ業界にはありがちで、そういう業界で転職してもまた労働環境に恵まれないことはあり得ます。

1社目・2社目では長時間労働や教育体制の不十分さから、十分にスキルを身につけることが難しい環境でした。転職を重ねる中で、自分には「適切な育成環境で腰を据えて学ぶこと」が重要だと明確になりました。今回は教育制度と定着率が高い御社で、長期目線で成長していきたいと考えています。

自分の成長面に軸を置くことで、転職歴を一貫性があるように説明することは可能です。前職の悪口を言う必要はなく、「成長するのが難しい環境だった」という言い方を選ぶようにするとよいでしょう。

20代の転職は1回まで

何度、転職しようと個人の自由ですが、日本の慣習的に許されるのは20代で1回まで。

  • 新卒で入社した会社がどうしても合わないから、探し直したい。
  • 新卒入社から3年が経ったので、ステップアップしたい。
  • 30代に入る前に、どうしてもやりたかった仕事に就きたい。

こういった動機で、1回の転職は許されます。

2回目の転職になると途端とたんに間口が狭くなるので、我慢できるなら3年は耐えたほうがよいでしょう。

ただし、労働環境が悪かったり、ハラスメントを受けていたり、仕事を続けることが著しく難しい場合はすぐに転職を考えるべきです。

私、20代で7回の転職歴あります

びっくりされたかもしれませんが、私自身は20代で7回の転職歴があります。(30代は一つの仕事に打ち込んでいて転職歴はありません。)

もはや、自分の履歴書を正確に書くことができなくなってしまいました。

当然、転職活動においての印象は良くなく、面接の場では一つ一つの経歴について「なぜ転職したのか?」を必ず聞かれます。

私はこう答えるようにしてきました。

「自分が本当にやりたいと思える仕事を見つけたくて、いろいろな仕事を経験しながら探していました。」

痛いヤツですね(笑)でも、私は本気だったし、これが本音でした。

一つ一つの転職理由なんて答えていられないわけです。まとめて説明できる理由で答えていました。

転職の回数は少ないほうがいいです。当たり前です、日本では。

でも、アメリカなんかでは違います。転職の数は経験の数として評価されます。

自分なりに目的があって転職をしてきたので、悪いことだとは思いません。日本の慣習にあらがうようですが、転職の数を気にしない社会になればいいなと痛切に思います。

もっと人の流動性が高まれば、仕事のミスマッチも解消されるし、そうなれば日本の生産力の向上につながると信じているからです。

最後の転職で、私は自分が本当にやりたかった仕事に就くことができ、幸せに仕事をさせていただいております。今だから言えます。いろいろな仕事を経験できた20代で良かったと。

転職が自分にとっての「正解」であれば、それが他人に理解されなくても、納得できるのではないでしょうか。

労働環境に恵まれない場合の対処

ドラマの中では、登場人物それぞれが仕事で苦しめられた経験を語るシーンが出てきます。

労働環境を監督する法律や機関があることを、知識として持っておくとよいでしょう。

劣悪な労働環境から退避することは「逃げ」ではありません。自分が壊される前に、毅然とした態度で去るべきです。

戸松の場合

戸松:戸松:前の会社、かなり激務で。
月の残業時間がみんな上限既遂ギリギリみたいなところだったんですよ。
なのに、ある日突然、人は増やさないしノルマも変えないけど、残業時間は半分にしろって言われて。

来栖:事故の原因は居眠り運転でした。
彼女が働く自動車部品メーカーはサービス残業が多くて、彼女は毎日睡眠時間を削って働いていたそうです。

戸松卓郎と戸松の婚約者の場合は、過度な残業(サービス残業)に苦しめられていました。

戸松の婚約者は、過度な残業による居眠り運転で命を落としています。

ドラマの中でも語られますが、残業によって社員の安全がおびやかされる状況なら、それは会社の安全配慮義務違反にあたります。

千晴の場合

千晴:私は、ついこの間まで従順な社畜でした。
「おかしい」と声をあげることもできず、ただ言われたとおりに働いて、体を壊して。

未谷千晴は、前職場で上司のパワハラに遭い、心身を壊して退職しています。

パワハラを処罰する刑罰はありません。しかし、暴行や侮辱がある場合は刑事罰の対象になります。ボイスレコーダーの録音、メールの保存など、いつ・どこで・誰に・何をされたかの記録が証拠になります。

労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)が施行され、 企業に対してパワハラを防止するための相談窓口の設置や、再発防止策を講じることが義務化されました。

来栖の場合

来栖:俺も、一生残る傷を負ったことで仕事を奪われ、心が一度死にました。

来栖嵐は、事故によって左足が不自由になり、不本意な異動を命じられました。

能力とは関係の無い判断で本人の意に沿わない異動を命じたり、本人のキャリアを遮断する行為は、労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)に抵触する場合があります。